【この記事はTransitさんの動画のネタバレになるので、先に彼の動画をご覧になることをおススメします。】
2016年2月28日、ネットの海に一本の動画が流されました。
この時期の動画は黒歴史につき閲覧注意ですが、15年も前に登録された「関東の駅百選」をめぐろうという企画を立てたのは、まだ登録者が1000人ちょっとだった、中学2年のころの自分です。
・関東の特徴的な駅を見て回る事(だいぶ月日が流れ、特異性を喪失したり、廃駅になったケースもあります。)
・あまり界隈では注目されない関東のローカル路線にスポットを当てること
・臨時列車のレポート
が、主な目的でした。
実際当シリーズでは多くの観光列車やイベント列車を利用しています。私の動画活動の休止中に、番号を引き継いで続編を公開したTransitE231さんに、(事後の許諾を通して)制作の全部が移ってからも、これらは続いています。
わたらせ渓谷鐡道や秩父鉄道などは、ゆっくり実況で世にほとんど出てこない路線ですが、そんな場所の魅力を引っ張り出せたのも、百選めぐりという大義があったからだと思うものです。
てことで、初回から5年がたった日に、先方からお誘いをいただき、最終回(#23)の収録に同行しました。
「SLパレオエクスプレス」C58 363の全般検査からの復帰から日も浅く、多くの乗客でにぎわう熊谷駅。
SLに乗車する際は、740円の座席指定券を要します。前後の運賃を回収できない会社事情を考えると、安すぎるくらいですね。
予約は、JRのマルスから口座が削除された代わりに、2021シーズンから新たにweb経由での受付を開始。QRコードが発行され、駅で当日支払う形態でした。
客車は大正レトロ調の12系が4両繋ぎで(車内は原型が大部分残されている)、秩父出身の有名落語家である林家たい平師匠が車内アナウンスの声優を担当しています。
秩父鉄道は寄居以東が平野部、そのあとは荒川に沿って線路が続きます。事前に十分な対策をしていますが、この時期の山間部は花粉症患者には厳しいものでして・・・
一回だけ渡河するため、見逃し注意。往路では、長瀞駅の先です。
乗車時間は2時間半あり、しっかり楽しめると思います。普通列車に3回抜かされるため、追っかけや先回りも可能です。
ということで、関東の駅百選認定駅、三峰口へ。駅そば営業中。
秩父周辺はTransitさんがすでに訪問していますが、三峰口に関しては本人が行っていないのでレギュ違反と判断し、完結を前にちゃんと再訪することに。
ここでは転車作業を見ることができました。
三峰口は三峯神社の入り口であることから名がついています。この先は山が険しくなり国道140号が地域交通を担います。山塊の先は山梨県(塩山)です。
西武秩父駅(高いがいい温泉があります)から、特急ラビューと八高線を使い、明覚駅を訪問。
1面2線の無人駅にしては、ログハウス風のちゃんとした駅舎が建てられています。
最後は「ホリデー快速おくたま号」の先頭に乗り込み、二人の最寄り駅(武蔵境・市ヶ谷)を同時に通過して
日本の鉄道の原点、東京駅に到着。
百選めぐりでも何度も通っていますが、あえてスルーしたのは、100駅のなかでもカリスマのあるこの駅を最後に残したかったからです(駅舎を撮らないと制覇にならないので、改札を出るのを避けてきました)。
駆け付けた知り合いに記念写真を撮ってもらい、お開きに。
「パレオエクスプレス」は物心つく前後以来の乗車なので、新鮮に感じました。
関東の駅百選めぐり旅は完結になります。没回も含めると、私自身も(廃駅と下仁田駅を除いて)一通り訪問しており、関東一円の特徴的な駅をめぐる目的は達成されています。
(その当時)個性がある駅が、関東の代表として選ばれています。しかし、そうではない、一見して無個性な駅でも、毎日使う誰かの"思い出"となる、特別な場所なのではないでしょうか。
様々な事情で、歴史を終える者も多いですが、たんなる"交通結節点"ではない、人々を見守ってきた駅が、長く記憶に残ることを願っています。
#01 からリアルタイムで見た視聴者は少ないというかいないようなのですが・・・今までお付き合いいただいたリスナー諸氏、そして謎企画を早期に完結してくれたTransitさん、ありがとうございました。
○○の駅百選は東北や中京、関西にも存在します。
これらをめぐる動画を始めたいと思っている方は、ぜひ私に連絡をください。ささやかながら、宣伝させていただきます。
幸い、早期に鉄旅ゆ実というジャンルに来たこともあり、いろいろな方と関わることができています。
皆さん中高生から大学生へ、もしくは社会人へと様々な進路に進まれており、今までのようにはいかなくなっていますが、出会いに感謝です。