むさしさかいの旅行記

炭酸飲料依存症

夜汽車と二階建て新幹線

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6月26日の夕刻。

高崎駅に、D51が旧型客車6両を牽き、「SLみなかみ号」が入線してきます。

時間的には、目的地から帰ってきた列車の出迎えにも思えますが・・・

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本日のSL列車はこれから出発するのです。

 

「SL YOGISHAみなかみ」は、年2-3回ほど運転されるイベント列車。通常昼間に走行するはずが、真夜中に運転されるという、珍しい(世界的にも?)運用となっています。ぐんまSLの拠点である高崎駅を17時前に出発、水上駅まで往復の後、23時前に帰着する行程です。

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夕日が照らす往路の座席。

高崎支社が保有する、骨董品だらけの旧客編成のなかでも、最も古いスハフ32が指定されました。昨年リニューアルを経験していますが、この車両に関しては戦前の原型のままです。初めて乗る人には、6号車の指定をおすすめしたいところ。

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新前橋・渋川・沼田と長時間停車し、それぞれ普通列車に追い付かれます。鉄ちゃんには都合のいい撮影タイム。

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戦国武将の演舞の披露にお目にかかることも。沼田は幾多の合戦のすえ、真田氏が治めた土地です。

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日が沈まぬうちに水上駅に到着。

スハフ32は、冷房はおろか扇風機もありません。昔の列車旅を想像しつつ、トンネルを抜けるたびに窓を開け放って涼をとります。

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上越国境の麓、水上には転車台がありますので、SLの向きを180度変えられます。今回はサービスで540度回転してくれました。

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転車後、明かりのある展示スペースに入ります。

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水上駅前では、出店や音楽演奏等もあり、夏祭りの風情がありました。

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さて、今度こそ夜汽車の旅。

復路便に乗車します。

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汽笛一声発車。なんと30発程度の花火が!

事前情報を仕入れていなかったため、サプライズ気分。

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耳に入るのは蒸気の音、目に映るのは木製の座席、真っ暗な車窓。昭和の夜汽車の光景を私は知りませんが、こういうものなんだろうかと思いながら乗っていました。

ちなみに、途中で扇風機を回しすぎてバッテリーが切れ、車内の電気が消灯するというハプニングも。

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渋川駅で後続の高崎行き定期終電に追い越されます。

つまり、今日の最終列車はSLです。令和の世にこんなことが・・・!

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乗客が思い思いに写真を撮る午後10時

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ラストスパート、窓を開け放ち、高崎までの夜汽車旅を満喫します。

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オハ47は旧客編成では多数派を占める車両です。空席表示は満席、実際は6割程度の着席率。

お向かいの方とGoProや一眼の話をしながらの乗車でした。

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さて、SLで深夜の高崎駅に帰ってきました。ギリギリ帰宅もできますが、上野行きの最終普通列車は出発後。籠原行き・とき350号しか残っていません。

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そこで、快活CLUB 高崎高関店をホテル代わりに。

朝ごはんにパンとポテトとコーラを頂きます。胃の小さい私には充分。

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1500円で宿泊?をすると、翌朝のE4系使用「Maxたにがわ474号」に乗車ができます。しかも16両。巨体が2つ繋がる姿は圧巻です。

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8号車2階席。グリーン車。時間は短いですが、やはり乗っておくべきだと考えまして・・・

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最前列席を選びました。足を伸ばせない代わりとして、オットマンが備え付けられています。

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E4系は、増大する通勤需要に応える切り札として製造された、オール2階建ての新幹線。速度や快適性を多少犠牲にした代わりに、補助いすを合わせて最大1634人という驚異の提供座席数を誇っていましたが、E7系に置き換えられ、10月での引退が決定しています。

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Max特有の車内階段や、上からor下からの眺望もそろそろお別れです。

最後の日までご安全に。